【相続】後妻の子には遺産分割されない?【離婚】

 

 

昔にくらべて、近年では離婚する夫婦が増えてきています。

中には二度三度と離婚を繰り返し、それぞれの配偶者との間に複数の子がいる、という例もあります。

後妻の子どもに相続権はあるのか、また相続権はどこまで及ぶのか、というような相談事例も多くなってきたように感じます。

 

目次

 

この記事を書いているのは?

この記事は、一般社団法人ひまわりと提携している弁護士・司法書士など遺言、相続の専門家が事実をもとに書いています。ひまわりと連携している専門家を見るにはこちらからご確認ください。この記事が読者の皆様にとって少しでも参考になれば幸いです。

血縁関係の有無が最初のポイント

 

後妻の子に相続権があるのかどうか。

これは「故人とその子に血縁があるかどうか」が大きな基準です。例を挙げてお話ししましょう。

ある男性が結婚して子をもうけました。その後、妻と離婚して、別の女性と再婚。

この後妻との間に子どもが産まれ、やがて男性が亡くなりました。

この場合、故人である男性と、後妻との間に生まれた子には血縁関係があります。

ですからこの子は男性の正当な相続人であり、先妻の子と同様に遺産の相続ができます。

ところが、再婚した女性に連れ子がいた場合はどうでしょう。

この場合、男性と連れ子との間には血縁関係はありません。

後妻の連れ子は男性の相続人にはなれず、遺産相続ができないということになり、男性の遺産は先妻の子と後妻とで分配することになります。

このように、直接の血縁関係の有無が、相続人になれるかどうかの最初のポイントになります。

ただし、たとえ血縁関係がなくても、養子縁組を行うことで相続人となることができます。

 

相続を考えるなら養子縁組の手続きを

 

再婚相手に連れ子がいた場合、その子と自分自身との法的な親子関係は、自動的に発生するものではありません。

つまり同じ家で家族として一緒に暮らしていても、「妻の連れ子」と自分とは法的な親子関係にはないのです。

この状態では、たとえ自分にもしものことがあった場合、妻は相続人になれますが、妻の連れ子は相続人になることができません。

もしもその子たちにも相続させたいと考えるのであれば、養子縁組をしておくことです。

養子縁組は養親か養子の本籍地、または届け出人の所在地の市区町村役場で行います。

養子になる本人が満15歳以上であれば手続きはできますし、15歳未満の場合は、法定代理人が代わって手続きすることが可能です。

もしもの時に備えて、子どもが15歳に達したら、本人にきちんと説明し、その意志を確認した上で手続きを行っておくと良いでしょう。

 

養子縁組を活用した再婚と相続の有効的な具体例

 

再婚と相続について考えてみましょう。

男性には、先妻との間に子がいます。ごく一般的な親子関係で、血縁があり、戸籍上も親子です。

男性が再婚した後妻との間には子がおらず、また後妻の連れ子もいません。

この状態で男性が亡くなると、男性の遺産は先妻の子と後妻との間で分配することになります。

ここまでは、先ほどの例と同じです。

 

先妻の子と後妻が一緒に暮らしていて、実の親子同様に仲が良いような場合ですと「亡き父の土地と家屋は後妻、現金や預貯金は先妻の子」というような相続をしがちです。

ですが先妻の子と後妻との間には法律上の親子関係がありません。

この状態でもしも後妻が亡くなった場合、どうなるでしょうか。

すでに後妻は亡くなった夫から土地と家屋を相続しています。

ですからこれは後妻自身の財産です。

 

そして後妻と先妻の子との間には法的な親子関係がありませんので、先妻の子は後妻の正当な相続人にはなれません。

後妻自身にも子がないとすると、彼女の財産は後妻の親や兄弟へと相続されることになります。

先妻の子にしてみたら、実の父が築き、手にした財産が、まったく血縁のない人々の元へと流れていってしまうのです。

いくら仲良く過ごしてきた間柄といっても、これは納得できないところでしょう。

 

こうした事態を避けるためには、男性が亡くなった時点で、先妻の子は後妻と養子縁組を結ぶのです。

そうすれば法的にも親子関係となりますので、後妻が亡くなった場合でも、その財産を相続することができます。

なお特別な場合を除いて、養子縁組をしたとき、もともとの「実の親」との関係は絶たれることなく継続します。

ですから養子縁組を行った子は、実の親と養親の両方に、それぞれの権利と義務が生じることになります。

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