葬祭ディレクターとして

葬祭ディレクターとして

 

葬儀費用は誰が支払うのか? 喪主は相続で有利か? どこまでが葬儀費用か?

 

相続と葬儀は、大変関係深いものです。昨今では、「終活」という言葉を耳にされる方も多いと思います。私は実際に葬儀の現場で、何度も相続についての問題に対面してきました。

私は法律家ではありませんので、問題解決ではなく実際に起こりうるケースを紹介し、一般的に知られていない、または誤解されていることを説明していきたいと思います。

 

まず、葬儀費用について。

葬儀費用については、いくつかの流れに分かれます。そして、そのどれもが正しい正しくないというものではありません。それぞれのご家庭での協議判断が基本となります。

①故人財産からの支払い ②喪主の支払い ③相続に関わる全員で分割支払い

主に上記のケースになるかと思います。③に関しては、協議し納得した状態であると思いますので、問題が起きることは少ないでしょう。実際は①と②がほとんどです。先に①でよくある問題の一つを紹介します。

①故人財産での支払いは、遺族の方の出費がないので問題ないように感じます。しかし、相続という点からみると、葬儀費用そのものが相続対象となるはずの財産です。少し寂しい気もしますが、葬儀費用は抑えて遺族に分配される財産を多く残したい。その考えは必ずあるものです。故人を手厚く送りたい気持ちと、遺族のために残したい気持ちで悩まれる方も少なくありません。

②喪主の支払いは、主に故人の配偶者や故人の長男に多いケースです。この場合は、喪主自身は納得している場合が多いので、喪主だけが負担を背負っても、問題になることが少ないように思うかもしれません。しかし、こんな事例はどうでしょうか。葬儀費用は故人の配偶者が全額負担したので、当然に香典は全額喪主が受け取ることになったが、葬儀費用は香典で賄うことができたうえに、いくらか香典が余分に残っている。さらに葬儀費用は控除対象となるので喪主の負担にはならず、配偶者であるため相続配分も多くなった。配偶者でなく、長男のケースならなお問題の火種になる可能性は高いかと思います。結論としてはなるべく、葬儀については内容も含め、支払いに関しても前もって話し合うことが大切です。当事者だけでの協議は難しいことも多いですが、当方にご相談いただきたいと思います。

 

喪主は相続で有利か。

そもそも有利という言葉が適切なのかというところからになります。一般的な家庭では葬儀での喪主=施主となります。上記で述べたように、喪主が葬儀費用を支払う場合、葬儀費用は控除や助成がありますので、必ずしも大きな痛手になるという訳ではありません。それでもやはり、喪主は気疲れや出費などが付き物です。それなら、相続の配分など多少の何かがあっても良いのではないかと思われるでしょうが、はたして法的にどうか。結論、有利になることは原則ないと思います。私が葬儀の現場で感じたのは、喪主は故人の人間関係や仕事関係などで、故人を引き継ぐ意味の有利さがあります。しかし、相続に関しては喪主よりも、生前中に生活や介護などをみていた方が有利なように感じます。有利、つまりは保険の受取人などです。詳しくは、当方でお話しさせていただきますのでご相談ください。

 

どこまでが葬儀費用か。直接故人の葬儀に関わることが葬儀費用として控除対象になります。しかしながら、直接関わることという線引きが場合によって、また内容によって変わるので、判断が難しいところです。基本としては、臨終から初七日までとなっています。初七日という法事自体が仏教徒を対象としているため、近年での多宗教、無宗教化した日本では、「ここまで」というのは様々です。また、気になる費用の一つに、お坊さん(導師)へのお礼がありますが、こちらも基本は葬儀費用となります。ですが、お坊さんへのお礼と言っても、いただく戒名の位(院号など)、お坊さんの人数、同じ宗派でもばらつきがあるものですので葬儀費用に入るかどうか、ある程度事前に確認しておくことをおすすめします。

また、本来はお礼に対しての領収書は存在しません。よって、お礼が葬儀費用に入らないのではなく、領収書がないため含めることができなかったというのが正しい解釈です。現在は、相談をして領収書を出していただける寺院も多くなりましたので、こちらも事前に相談しておくことが大切です。

 

結びに、冒頭にも申し上げましたが、私は法律家ではありませんので、法的な部分については当方の専門家がご相談を承ります。

人は必ず終焉を迎えます。故人への想い、そして遺族への想い、そこには争いがないようにしたいものです。葬儀というのは、まだまだ一般的にわからない包まれた部分が多いので、少しでも皆様の知識や開けたものになればと思います。

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